シロアリの生態と駆除方法について
日本には10数種分布していて、その中でも最も大きい被害を与えるのは ヤマトシロアリとイエシロアリの2種です。特に、ヤマトシロアリは全国的に分布しています。シロアリは、建物の木造部を加害することがよく知られていますが、木構造の耐力上最も重要な木と木の接合部から加害するため、加害量はわずかでも、致命的な被害を受けることになります。
土の中などに、棲み家ともいえるコロニーを形成し、そこに数万から数百万のファミリーが暮らしています。そのコロニーと建物の土台や柱などを行き来して、ご馳走となる木の柔らかい部分を食害していきます。表面を残して食べ進んでいくため、発見されにくいのが被害を大きくする要因のひとつです。
薬剤散布による駆除
シロアリ駆除には木部の油剤処理と土壌の乳剤処理の両方を行います。木部の油剤処理は床下や内壁の木部に吹き付け処理や、穿孔注入処理法にて 木部を白アリに食害されないように処置します。
土壌や基礎コンクリートの乳剤処理は床下などの土部分に面状散布、土壌注入を行い、土壌に薬剤層を作ることでシロアリを巣ごと殺虫駆除と防虫処理を行います。
薬剤発泡施工
発泡白アリ駆除には殺虫成分・防蟻成分を含む希釈薬液を専用機器で発泡させて、床下の土壌・木部の防蟻・殺虫を行います。専用機材を床下に入れられる穴があれば、空気による圧力で床下の隅々まで発泡薬液を送る事が出来ます。施工士の入っていけないような狭い床下などにも行うことができる施工になります。
地上設置型ベイトステーションの設置
建物周囲の土壌に筒状のステーションを設置して、シロアリ誘因の材木を入れてシロアリの活動状況をモニターしていきます。1~2ヶ月ごとに確認作業を繰り返し行います。ステーション内にシロアリの発生を確認し次第、必要最低限の遅効性の薬剤を投入して、シロアリに薬剤を巣に持ち帰らせることで防除する方法です。
使用する薬剤 (薬剤散布による駆除時)
● 油剤
├ 商品名:タケロックSP8
├ 有効成分:クロチアニジン・IPBC
└ 施工方法:吹き付け・穿孔注入
● 乳剤
├ 商品名:ララップMC
├ 有効成分:d・d竏探シフェノトリン
└ 施工方法:面状散布 10坪当たり約1000リットル使用
※ アレルギー体質で薬剤に過敏に反応される方は、食品添加物のにがり(豆腐などの凝固剤)成分でできている駆除薬剤もございます。ご希望の方は、調査担当者までご相談ください。
使用する薬剤 (薬剤発泡施工時)
●発泡させるための気泡剤
├ ドルファーム
└ 使用薬剤料に対して2~3%を投入することにより、200~300倍に発泡
●発泡施工用 シロアリ殺虫・防蟻剤
├ 商品名:アリピレスME2
├ 有効成分:ビフェントリン
└ 施工方法:40倍に希釈して発泡剤とともに発泡させて、床下空間に発泡施工